お仕事体感『化学分析のお仕事を知ってわくわく!』開催レポート


みなさんこんにちは!シルラボ担当のヤマピーです。

8月21日(金)、シルラボでは「夏のリコチャレ応援イベント『化学分析のお仕事を知ってわくわく!~のぞいてみよう!化学でサービスする仕事~』」を開催しました。当日は、茨城県内の高等学校と東京都内の中学校から“化学大好き女子”2名が参加してくれました。遠くまで来ていただき本当にありがとうございました!今日はイベントの様子を余すとこなく紹介しちゃいます。

このイベントは、経団連と内閣府男女共同参画局が推進する「夏のリコチャレ(理工チャレンジ)~理工系のお仕事を体感しよう!」と題した、女子学生の理工系分野選択を応援する企業や大学、研究機関での取組みの一環です。

本日のおしながき

こちらが当日のイベント内容。

普段“化学でサービス”の仕事をしている、入社2~6年目の若手女性社員(先輩リケジョ)4名が、参加者の皆さんを「化学分析のお仕事を知ってわくわく」の世界にご案内しました。

それでは、スケジュールの順にイベントの様子を紹介しますね。

☆お仕事紹介「化学でサービスって?」☆

お仕事紹介です

 「化学でサービス」の仕事内容について、先輩リケジョから2つの事例を交えながら説明を受けました。事例の1つめは「正体を探る!」。お菓子の中から発見された“異物”の正体を調べる手法についての解説がありました。2つめは「違いを探る!」。“におい”の違いを調査する手法について、缶コーヒーとインスタントコーヒーの違いを例に説明がありました。

 違いを調べる(におい編) 2種類のコーヒーが配られました

参加者の皆さんには 紙コップに入った2つのコーヒーが配られ、最強の検出器である“人の鼻”で違いをどのように感じるかを体験しました。

☆お仕事見学「分析化学の仕事を見てみよう!」☆

たくさんの分析装置が並んでいる“ラボ棟”に場所を移し、建物内を見学しながら、5つのお仕事を体感しました。

①形態観察(走査電子顕微鏡;SEM

キューティクル観察

シルラボの「ミクロの世界」でおなじみのシーナ研究員によるお仕事説明。「お仕事紹介」で登場した異物分析でも活躍するこの装置。大きくして観察する様子に興味深々です。参加者の皆さんも自分の髪の毛のキューティクルを観察してもらいました。シーナ研究員のキューティクルと比べてどうだったかな?

②成分調査(フーリエ変換型赤外分光分析;FT-IR

FT-IRについての簡単な説明を受けながら、参加者の皆さんは“指”の付着成分調査を体験しました。FT-IRを実際に体験した後は、数十ミクロンの異物採取「マイクロサンプリング」で使用するマイクロマニピュレータの操作も体験。

マイクロサンプリングを体験中

モニターを見ながらジョイスティックで針を動かし、樹脂をかき分ける作業に挑戦しました。臆せず大胆に操作する姿はプロ顔負け。初めての感触に「おもしろい!」と声を上げながら操作していました。

 ③においの成分調査(におい嗅ぎGC/MS

冒頭の「お仕事紹介」で説明があった「缶コーヒーから検出されたにおい成分」を実際に嗅いでみることからスタート。缶コーヒー(ブラック・無糖)の検出成分の中からピックアップした酢酸、フルフラール、シクロテンのにおいをくんくん・・・「薬っぽい!」「甘いにおいがする」など、思い思いのにおいの感想が聞かれました。酢酸は「すっぱいにおい」、フルフラールは「アーモンド臭」、シクロテンは「カラメル臭」と一般的には言われていること、においの感じ方や表現の仕方に個人差があることなどの説明を受けました。

においかぎ装置の見学中 においかぎ分析を体験

 においくんくん体験の後は、におい嗅ぎGC/MS装置の説明を受けながら、装置で成分ごとに分離されたにおいを実際に嗅ぐ作業を体験しました。におい成分が出てくるまでじっと待つこの作業。結構大変なんですよ。

④成分分離調査(液体クロマトグラフ;HPLC)

HPLCの原理「液体中の成分を分ける(分離する)」を“色素の分離実験”で体験しました。

着色料の分離実験

サンプルは果汁0%のブドウ風味飲料。ブドウ色(紫色)の飲料をカラム(成分を分離する機能を持つ粒子が充填されたもの)に通して色素を分離させ、濃度の異なるメタノールでそれぞれの色素を抽出し、サンプル瓶に回収しました。2人とも“赤色”と“青色”の色素を綺麗に分離していました(お見事!)。その後、実際のお仕事で使用する分析装置で分離・分析したときにどのようなデータが得られるかの説明を受けました。それにしても2人とも、手際が良く、そして実験が上手いんですよ。周囲で見ていた野次馬(シルラボ研究員)たちは一同驚愕!白衣姿も凛としていて素敵です。ぜひぜひ将来は当社に・・・

⑤熱特性調査(リアルビューDSC(示差走査熱量計))

ここでは、温度変化で色が変わるゲルインキボールペン(擦ると色が消えるペン)を使って、熱で状態が変化する物質の様子の観測体験をしました。

リアルビューDSC画面 成分と熱特性の関係をお勉強

ペンで書いた星のマークが温度の上昇で消滅し、消滅したマークが冷却により再び出現。温度の差で変化するこの現象に、興味津々の様子です。CCDカメラで記録した測定画像とデータを見ながら、成分が熱でどのような特性を発揮するかの調査方法についての説明を受けました。( お手製のフィリップも添えて~)

☆フリートーク「女子会ラボ」☆

お菓子をつまみながら、参加者と先輩リケジョ社員とのおしゃべりタイム。

「化学でサービス」のお仕事に関することだけでなく、進路のことや大学のこと、先輩リケジョのあんなことやこんなことなど、尽きることなく話が盛り上がりました。みなさん本当に楽しそうでしたね。

(女子が盛り上がっている場で緊張してしまい、掲載するための写真が上手く撮影できませんでした。スミマセン・・・byシルラボカメラマン・ヤギー)

最後に・・・

イベント申し込み時にお寄せいただいた「どのような点でやりがいを感じるか?」という質問に対し、シルラボ研究員たちからは「お客様に感謝されたとき」「社会の役に立っていると感じたとき」といった回答が大半を占めました。お仕事をしていると苦しくて辛いことも多々ありますが、「化学でサービスする仕事」は大好きな「化学」を通して誰かの役に立っていると実感できる仕事です。「私も化学が好きでこの仕事に就いたんだよな・・・」。学生さんたちのいきいきと輝く表情や化学を楽しむ姿に触れ、仕事の意義を改めて考えさせられた一日でした。

最後に、参加してくださった2名の学生さんと保護者様からいただいた感想の一部を紹介します。

■実験ができたのが良かった。予想以上に多くの機械を見せてくれて、体験もさせてくれた。

■私も大人になったらこんな仕事がしたいなと強く感じました。想像しているよりもリケジョは輝いていて、化学がもっと好きになりました。

■機械や仕事についてはもちろん、大学のことについても丁寧に答えてくださったのがとても嬉しかった。

■娘が興味を持っていたので、来てよかったと思いました。

記念にパチリ

わたしたちに貴重な経験、有意義な時間をくださった参加者の皆さん、本当に有難うございました!

そして、このブログをご覧いただいた未来の科学者のみなさん、来年の夏、シルラボでお会いしましょう!

<お・ま・け>

イベント当日、茨城新聞社からプロの記者さんが取材に来てくださいました。記者さんのカメラの構え方、撮影のポジション、一瞬を逃さないタイミング・・・「やっぱプロは違うよな~」と、シルラボのスタッフたちは、惚れ惚れしながらその姿に見とれていました。

 新聞記者さん

後日新聞に掲載されていた写真は、臨場感があってイベントの様子をいきいきと伝えている一枚でした。茨城新聞社さん、イベントの様子を素敵に紹介してくださり、ありがとうございました。

うちのヤギーさん、負けずに腕を磨いてね!

女子だらけの空間にも頑張って飛び込む勇気をー(渇)

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ヤマピー

ヤマピー

<お仕事>シルラボの運営、シルラボ・アカデミーの校長 <専門> NMRを使った組成、構造解析 <趣味> 鉄道(特急、新幹線)、整備された場所でのキャンプ <特徴>どこにでも顔をつっこむ、よく笑う、よく喋る、良く食べる
ヤマピー

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<お仕事>シルラボの運営、シルラボ・アカデミーの校長 <専門> NMRを使った組成、構造解析 <趣味> 鉄道(特急、新幹線)、整備された場所でのキャンプ <特徴>どこにでも顔をつっこむ、よく笑う、よく喋る、良く食べる

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